小室哲哉さん、引退。

ネットニュースで第一報を見たとき、本当に本当に本当にショックだった。小室哲哉さん。新春早々オンエアされたフジテレビ『ウタフクヤマ』で、様子がおかしいことが妙に気になっていたのだけれど、まさか引退とは。 

ネットニュースだけではよくわからないと思ったので、記者会見をノーカットで拝見した。 

妻のKEIKOさんの現状やご自身の病気のこと等、引退に至るまでの経緯を聞いていると、胸が押しつぶされて、涙が出てきた。
会見を見るまでは、単なる雑誌の報道が、ひとりの音楽プロデューサーを引退にまで追い込んだのかと憤ったりもしたけれど、よくよく聞いていると、今回の報道はかねてから頭の中でくすぶっていた引退への引き金を引いただけのように思えた。

一連の報道に関しては、正直にありのままを話しているようにも見えたし、いっしょうけんめい言い訳をしているようにも見えた。
引退宣言が不倫問題を隠すための作戦なのだとしたら、小室さんはものすごい策士であり、役者であると思うけれど、少なくともわたしは小室さんがそういう人でないことを信じたい。 

小室哲哉さんの境遇、罪、いろいろと思う方はいるだろうけれど、そういうすべてのものを取っ払っても、小室さんが音楽プロデューサーとして、人々の心に響く曲をたくさん届けてこられたことには変わりない。
それは、小室さんの音楽が好きだとか、嫌いだとか、そういう次元ではなく、事実として。引退そのものもショックだけれど、このような形で幕を下ろさなければならなかったことも、ものすごくせつない。

さらに、もうひとつショックだったのは、女性記者さんが涙ぐみながら、「幸せに生きていくという気力はありますか?」と質問したときに、「あります!」と答えてくれなかったこと。
小室さん自身のことも、KEIKOさんのことも「幸せになります!」と、答えてほしかった。この記者さんは、あの瞬間は記者としてではなく、ひとりのファンとして、質問をしていたように思えたから。
あると答えられないくらい、心身ともに疲れ切っているから、引退という決断になったのだろうし、誰にもその決断を止める権利はないのだろうけれど。

そして、最後に。
この記事に関わった雑誌の関係者は、いま、何を思うんだろう?と、考えてしまう。

ひょっとしたら、小室さん自身は引退のきっかけを与えてくれて、ほっとしているかもしれない。だけど、引退のきっかけはこれでなくてもよかったわけで、小室哲哉というひとりの人間の人生を大きく動かしたというのは、紛れもない事実なわけで。
良い悪いは別として、たったひとつの記事が、人の人生を大きく変えてしまうなんて、ものすごく恐ろしくて、誰も見ていないであろう、このブログを書くだけでも、ものすごくことばを選んでしまいます。ペンは剣よりも強し。

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小室さんは、才能の枯渇ということをおっしゃっていたけれど、安室奈美恵さんとの新曲『How do you feel now?』は90年代の輝きを彷彿とさせて、わたしはとても懐かしく感じました。小室さんも安室さんも、本当に残念。 

手嶌ゆり子でした。